ボトックス療法とは、ボツリヌス菌が作り出すボツリヌストキシンを注射して、緊張している筋肉を麻痺させ、筋肉の緊張によって起こる痙性斜頸の症状を改善する治療方法です。
|
「ボツリヌス菌」というと恐ろしいイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、治療薬として中毒を起こすような毒素は含まれていませんし、規定の講習実技セミナーを受講した医師が正しく使えば、決して危険な薬ではありません。むしろ、症状に対しての効果が高いため、治療を受けられた患者さんからは非常に喜ばれる治療法でもあります。
このボトックス療法は、現在日本では眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、痙性斜頸のみに対して承認されている治療方法です。 |

【ボトックス製剤】 |
眼瞼けいれん (がんけんけいれん) とは?
目のまわりにある目を閉じるためにはたらく筋肉(眼輪筋)が意思とは関係なくけいれんする病気です。初めは光がまぶしく感じたり、まばたきが多くなったりという症状から始まりますが、病気がひどくなると、自分の意思では目をあけていられなくなったりします。症状は両目に起こりますが、左右で差の出る方も少なくありません。
これまでは抗けいれん剤などの内服治療が中心でしたが、ボトックス治療で劇的な改善を得られるようになりました。
片側顔面けいれん (へんそくがんめんけいれん) とは?
頭蓋内の血管が片側の顔面神経を圧迫するために生じるもので、顔面表情筋の左右どちらか片側が意思とは関係なくけいれんする病気です。はじめは左右どちらかの上まぶた、もしくは下まぶたのけいれんだけですが、次第に同じ側の口のまわりの筋肉にまでけいれんが広がって行きます。重症になるとけいれんが持続するようになり、眠っている最中でも治まりません。
眼瞼けいれんと同じく、ボトックス治療で劇的な改善を得られるようになりました。
痙性斜頸 (けいせいしゃけい) とは?
脳内の姿勢を維持するシステムが機能障害を起こすことにより、頭や首の筋肉が意思とは無関係に緊張し、頭の位置おかしいなど、不自然な姿勢をもたらしてしまう病気です。
ほとんどの場合、他の症状が認められない痙性斜頸(原発性)ですが、脳性麻痺や向精神薬などの薬物使用によっておこる痙性斜頸(薬物性)もあります。
患者様にとっては姿勢が他人と違ってしまっているために「人目が気になる」といった心理的ストレスの原因にもなっています。痙性斜頸もボトックス治療により劇的な改善を得られるようになりました。
当クリニックはA型ボツリヌス療法講習機構の認定を受けた「ボツリヌス療法が可能な施設」です。 |